2015年3月11日水曜日

東日本大震災から4年 ― 復興を考える

 3月11日、世界は『東日本大震災から丸4年』を迎える。今あらためて、亡くなられた方へお悔やみを、被災された方々へお見舞いを申し上げます。

 4年経ち、様々な思いがよぎるが、最も強い思いは、被災した方々の人間力に、強く打たれる!ということだ。

 復興住宅の建設が中々進まない、漁業者が復活するために必要な法整備が遅れている、景観を損なう防波堤が建設されつつある、原発が再開される動きが各地である等、言いたいことはたくさんある。が、そこから立ち上がろうとする被災された方々は、カッコよすぎるのである。

 復興には、斬新なアイディアが要る。そして、資金がいる。土地がいるし人手がいる。それら全てを調達しても成功するかどうかが判らないのが、復興につながる一つ一つの取り組みだ。それでも復興に向けて頑張る人々は、うまくいくかどうかも判らないことへ果敢に挑戦し続けている。やってみなければ成功するかどうか判らないが、やらなければ決して成功はしない。それが判って一歩ずつ前に歩を進めている人々は真のリーダーだと思う。

 そして、リーダーは孤独だ。多くの人が『とても無理だろう』と諦めるかもしれないことを、しなやかに、ときに力強く推進しようとするからだ。彼ら、彼女らを支えることができれば、リーダーもフォロワーも満たされた気持ちを持ちながら復興を進めることができるだろう。たとえフォロワーがいなくても、自分の理性が赤信号を出していたとしても、進む、という強い気持ちが多くの人を感動させて巻き込む。楽しいから、夢があるから、と言って乗ってくれる人ばかりではない。なのに、それをやり続ける彼ら、彼女らは、本当のヒーローだ。

 都会に住む我々にも復興のためにできることがたくさんある。その一つがこうしたヒーローを支えることだ。いわゆる『すごい』ことをやっている人だけがヒーローなのではない。まだ結果に結びついていなくても、チャレンジしているだけでヒーローだと思う。その人たちを支える人もヒーローならば、私たちもヒーローになれる。

 厳しい状況にある人のために自分にできることは何もない、と考えるのは止めよう。そしてヒーローを支えるヒーローになろう。その向こうに必ず、世界中の人が待ち望んだ夜明けがある。

2015年3月11日
特定非営利活動法人JEN
理事・事務局長 木山啓子


3月11日によせて、アーカイブは以下から。
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2013年
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